「ナッツを食べると太る」「でも美容にいいって聞く」
実はナッツは、食べ方や量を守ればダイエットの強い味方になる食材です。ミックスナッツを上手に取り入れて1日の摂取カロリーを減らすことができれば、しっかりダイエット効果を期待できるため、間食を我慢せずに健康的にダイエットしたい人にぴったりの方法と言えるでしょう。
この記事では、ナッツダイエットの効果や痩せる仕組み、1日に食べていい量(グラム・粒数)を解説。さらに、ナッツの種類ごとの特徴や、太った人・痩せた人の違い、簡単レシピやおすすめ市販商品も紹介します。
間食を我慢せず、健康的にスリムを目指したい人にぴったりの内容です。
ナッツダイエットとは?仕組みと向いている人を解説
ナッツは糖質含有量が低いため、糖質の摂取量をコントロールするのに役立つ食材として注目されています。
ナッツがダイエットに効果的な理由は、その栄養成分にあります。以下の表で主な栄養素とダイエットへの効果をまとめました。
| 栄養素 | 主な働き・効果 | ダイエットへのポイント |
|---|---|---|
| 不飽和脂肪酸(オメガ3・6) | 脂肪燃焼・血中脂質の改善 | 良質な脂質で太りにくい体づくりをサポート |
| 食物繊維 | 腸内環境の改善・血糖値の上昇抑制 | 満腹感が続き間食防止につながる |
| タンパク質 | 筋肉量の維持・基礎代謝アップ | 消費エネルギーを増やし太りにくい体へ |
| ビタミンE | 抗酸化作用・血行促進 | 代謝UPと美容効果を同時に得られる |
| ミネラル(マグネシウム・亜鉛など) | ホルモンバランスや代謝を整える | ダイエット中の栄養不足を防ぐ |
ナッツダイエットが向いている人
ナッツダイエットは、以下のような人に特におすすめです。
- 間食を我慢できない人(お菓子代わりに満足感が得られる)
- 外食や不規則な生活が多い人(ビタミン・ミネラル補給に最適)
- 糖質制限ダイエットが続かない人(低糖質でストレスが少ない)
- 美容・健康も一緒に意識したい人(ビタミンEによるアンチエイジング効果)
- 食事制限で肌荒れや便秘が気になる人(食物繊維で腸内環境を整えられる)
ナッツダイエットの効果とは?痩せるメカニズムを栄養素から解説
糖質オフで血糖値の急上昇を防ぐ
菓子や甘い飲料など糖質が多く含まれるものを食べると、食後の血糖値が急激に上昇して体に脂肪が蓄積されやすくなります。一方で、ナッツのような低糖質の食品は、食後の血糖値があまり上がらないので適量を食べる分には太りにくいのです。
例えば、小腹が空いたときに菓子パンを食べていた人が、菓子パンをナッツ10〜15gに変えれば痩せるでしょう。
不飽和脂肪酸が脂肪燃焼をサポート
ナッツに含まれているのは、主にオメガ3・オメガ6・オメガ9脂肪酸で、コレステロール値を抑制する働きが期待できます。特にナッツ(アーモンド)が含んでいる脂質の大部分は「不飽和脂肪酸(オレイン酸とリノール酸)」。不飽和脂肪酸は、細胞膜やホルモンなどの材料になり、構造上体に蓄積されにくい脂質です。
食物繊維とビタミンEで腸内環境と代謝を整える
食物繊維には脂質や糖、ナトリウムなどを吸着する性質があり、自然なお通じによって過剰な脂質や糖などを排出することで体脂肪の増加を抑える働きも期待できます。
また、ナッツに含まれる栄養素には以下のような効果があります:
| 効果 | 説明 |
|---|---|
| 腸内環境を整える | 食物繊維が善玉菌を増やし、便通を促進。便秘や肌荒れの予防に役立つ。 |
| 基礎代謝を高める | ビタミンEやマグネシウムが血行を促進し、代謝をサポート。脂肪燃焼効率もアップ |
| 美肌・アンチエイジング効果 | 抗酸化作用のあるビタミンEが活性酸素を抑え、シミやくすみを防ぐ。 |
| ホルモンバランスの調整 | 亜鉛や鉄などのミネラルがホルモン分泌を助け、生理周期やPMSの乱れを軽減。 |
| ストレス緩和・睡眠の質改善 | ナッツに含まれるトリプトファンやビタミンB群が精神安定やリラックスを促す。 |
ナッツダイエットにおすすめの量は何グラム?何粒が適量か
1日の目安は約25〜30g!手のひら1杯が目安
ナッツの適正な摂取量は、1日25g程度=手のひらに約1杯分とされています。これでカロリーは約150~180kcalです。25gは手のひらに軽く1杯くらいの量。これは、アーモンドの場合で約150kcalとなるため、間食の目安とされる200kcal以内に収まります。
具体的な粒数の目安は以下の通りです
- アーモンド:約25粒
- クルミ:約8粒(1個分)
- カシューナッツ:約10粒
- ピスタチオ:約43粒
- マカダミアナッツ:約13粒
朝食時、昼の間食、夕方のおやつなど、1日の中で分けて食べるとより効果的です。
食べすぎると逆効果!ナッツダイエットで太る理由
片手の平2杯分(50g)を食べると333kcalとなり、おにぎり2個分(1個156kcal)以上のカロリーに相当します。ナッツは栄養価が高い分、カロリーも高いため、適量を守ることが重要です。
食べすぎが心配な人は、以下の工夫がおすすめです
- 小分けパックを利用する
- 計量スプーンで量を測る
- 小皿に取り分けてから食べる
- 袋から直接食べない
ダイエットにおすすめのナッツの種類
主要ナッツ5種のカロリー・糖質・栄養比較表
ちなみに80kcal相当のナッツは、素焼きアーモンドで12粒、クルミは8粒、カシューナッツなら10粒程度です。以下に主要なナッツの栄養価をまとめました。
| ナッツの種類 | カロリー(100g) | 糖質(100g) | 主な特徴・効果 |
|---|---|---|---|
| アーモンド | 約606kcal | 約9.3g | 食物繊維とビタミンEが豊富。美肌・便秘改善に◎ |
| クルミ | 約674kcal | 約4.2g | オメガ3脂肪酸が脂肪燃焼をサポート。冷え性にも効果的 |
| ピスタチオ | 約615kcal | 約11.2g | たんぱく質・カリウム豊富。ナッツ中では低脂質 |
| カシューナッツ | 約576kcal | 約20.0g | 鉄・亜鉛が多く疲労回復にも◎。糖質はやや高め |
| マカダミアナッツ | 約720kcal | 約6.0g | オレイン酸中心で腹持ち◎。糖質制限向き |
アーモンド|ビタミンEと食物繊維で美肌&代謝サポート
ナッツ(アーモンド)にはビタミンやミネラルも多く含まれています。ビタミンでは「ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE」ミネラルでは「マグネシウム、亜鉛、鉄、カリウム」などが代表的です。
特にビタミンEは「若返りビタミン」と呼ばれ、抗酸化作用が高く、美容・健康・満腹感の3点でダイエット効果が期待できます。食物繊維も豊富なので、便秘改善にも効果的です。
クルミ|オメガ3脂肪酸で脂肪燃焼を助ける
αリノレン酸は血管をしなやかにしたり、細胞の活性化を促す働きがある。また、クルミの薄皮にはポリフェノールが豊富で、血流促進・脳活性・女性ホルモンバランス改善の効果があります。
クルミは植物性食品の中でも特にオメガ3脂肪酸が豊富で、体重管理や中性脂肪の減少に役立つという研究報告もあります。
ピスタチオ・カシューナッツ・マカダミア|小腹満たしやおやつ向き
これらのナッツは、やや糖質やカロリーが多いものの、食感と満足感を重視する人におすすめです。
- ピスタチオ:たんぱく質が豊富で、殻をむく作業が食べすぎ防止にも
- カシューナッツ:鉄分や亜鉛が豊富で、疲労回復効果も
- マカダミアナッツ:最も高カロリーですが、満腹感は抜群
ナッツダイエットで痩せた人・太った人の違い
ナッツで痩せた人の特徴
実際にナッツダイエットで成功した人には、共通の特徴があります
- 間食をナッツに置き換えた
- 1日25〜30gの適量を守った
- 無塩・素焼きタイプを選んでいる
- 食べるタイミングを意識(食前や15時のおやつタイム)
- ナッツ+食事のバランスを意識
2年間ナッツ置き換え食を続けた私が、体重は59kgから52kgに減りました(マイナス7キロ!)。しかも、げっそり痩せこけたわけではなく、健康的に体重が落ちたという体験談もあります。
ナッツで太った人の特徴
一方、ナッツダイエットで失敗した人の共通点は
- 量を守らず食べすぎた
- 味付きナッツを選んでいた(塩分やカロリーが追加)
- 夜遅くに食べていた
- ナッツ以外の間食もやめられなかった
- 保存方法が悪く酸化したナッツを食べていた
ナッツは糖質の量は少ないものの、カロリーが高いため食べ過ぎに注意が必要です。片手の手のひら1杯分が目安という基本を守ることが大切です。
ナッツダイエットの効果的なやり方と食べ方
タイミングは15時ごろがベスト
15時ごろまでを目安にすると、ダイエットが成功しやすくなります。これは、体内時計的に脂肪が蓄積されにくい時間帯だからです。
朝・昼・夜それぞれの食べ方ポイント
時間帯ごとの効果的な食べ方をまとめました
- 朝:代謝UPを狙ってヨーグルト・オートミールに混ぜる
- 昼:仕事中の間食代わりに(15時のおやつタイム)
- 夜:高カロリーになりやすいので控えめに(寝る3時間前まで)
ナッツは脂質や食物繊維が多く消化に時間がかかるため、寝る前に食べると睡眠の質が低下してしまうので、夜遅い時間は避けましょう。
素焼き・無塩タイプを選ぶ
油で揚げたフライタイプのものは、素焼きに比べるとカロリーが高くなるため注意が必要です。また塩気のあるものは、塩分の摂りすぎになり、むくみの原因となることもあります。
ダイエット効果を最大化するためには、必ず素焼き・無塩タイプを選びましょう。
お菓子の代わりにナッツを!置き換えダイエットのコツ
糖質の高いスナックやチョコレートをナッツに置き換える際のコツ
- 小分け袋を活用:食べすぎ防止に効果的
- 習慣化する:決まった時間に食べる
- よく噛む:満腹感を得やすくする
- 水分と一緒に:腹持ちがさらにアップ
ナッツダイエットにおすすめの簡単レシピ3選
ヨーグルト×ナッツの朝食ボウル
腸活・たんぱく質補給を目的とした朝食レシピです。
材料(1人分)
- 無糖ヨーグルト:150g
- ミックスナッツ:15g
- フルーツ(選択):
おすすめフルーツ
- ブルーベリー:抗酸化作用が高く、ビタミンCも豊富
- いちご:低糖質で食物繊維が多く、甘酸っぱさがヨーグルトと好相性
- キウイ:ビタミンC・E・食物繊維を一度に摂取でき、腸内環境改善に◎
- りんご:皮ごと使えばペクチン(食物繊維)が豊富。満腹感が持続しやすい
- バナナ(少量):エネルギー補給に適しており、運動前の朝食にも最適
サラダトッピングのナッツアレンジ
クルミやアーモンドを使った食感アップレシピ。ドレッシング代わりのオリーブオイル活用もポイントです。
おすすめ野菜
- ブロッコリー:食物繊維とビタミンCが豊富
- アボカド:良質な脂質とナッツの油分がなじみ、満腹感アップ
- リーフレタス/ベビーリーフ:ベースにすると彩りが良い
- トマト:リコピンの抗酸化作用で美肌効果も。甘味が加わる
- パプリカ(赤・黄):ビタミンCが多く、彩り・食感のアクセントに最適
- きゅうり or セロリ:シャキシャキ感をプラス。ナッツのカリッと感と好対照で食べ応えUP
ナッツ入りエナジーボールで小腹満たし
混ぜて丸めるだけの簡単おやつレシピ。砂糖を使わず自然な甘味で仕上げます。
材料(6個分)
- 素焼きナッツ(アーモンド・クルミ・ピスタチオなど)…50g
- オートミール …30g
- デーツ(種抜き)…3〜4個(約40g)
- ココアパウダー or きなこ …大さじ1
- 無糖ピーナッツバター(またはアーモンドバター)…大さじ1〜1.5
- 塩 …ひとつまみ
作り方
- ナッツを粗く刻む(フードプロセッサーがあれば全て一緒に撹拌してもOK)
- デーツを細かく刻み、オートミール・ピーナッツバター・ココアパウダーを混ぜる
- 手でよくこねて、ひと口サイズ(直径2〜3cm)に丸める
- きなこやココナッツパウダーをまぶすと風味アップ
- 冷蔵庫で30分ほど冷やすと、しっとりまとまりやすくなる
ポイント
- 砂糖不使用でも、デーツやナッツの自然な甘みで満足感◎
- 1個あたり約70〜80kcalなので、小腹が空いたときに1〜2個が目安
- 冷凍保存で1週間持つので、作り置きにも便利
ナッツダイエットの注意点と続けるコツ
食べすぎ防止には小分けパックが便利
ナッツ類の1日あたりの適正摂取量は約25gほどと言われています。かなり少なめですよね。1袋食べきりサイズの個装なら、その日食べる分以外はしっかりしまっておけば過食は避けられそうです。
グラム管理が苦手な人向けに、以下の工夫がおすすめ:
- 個包装タイプを選ぶ
- 計量スプーンを活用
- 1週間分を小分けにしておく
塩分・油加工ナッツに注意
キャラメル味・ハニーロースト・フレーバー付きなどは、追加の糖分や塩分でカロリーが高くなります。油脂や塩分が入っているナッツの摂取はカロリーの摂りすぎとなり、かえって太る原因になります。
素焼き・無添加タイプを選ぶことで、ナッツ本来の栄養素を効率よく摂取できます。
コンビニ・スーパーで手軽に入手
現在は、ローソン、セブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニや、イオン、西友などのスーパー、カルディや成城石井などの輸入食品店でも手軽に購入できます。
スーパーやコンビニでは素焼きミックスナッツが手に入りやすいです。初心者は、まず素焼きミックスナッツを取り入れてみるのがおすすめです。
ナッツダイエットに関するよくある質問【Q&A】
ナッツは毎日食べてもいい?
毎日でもOKです。ただし、ナッツの適量はだいたい25〜30g程度を守ることが重要です。適量を守れば、毎日の健康習慣として取り入れることができます。
ナッツで痩せるまでどのくらいかかる?
個人差はありますが、ナッツダイエットは1か月続けてみましょう。1〜2週間では効果は得にくいです。一般的には2〜4週間で体重やお通じの変化を感じるケースが多いようです。
継続的に取り組むことで、2年間で7キロ減という長期的な成功例もあります。
ナッツは太るって本当?
ナッツは太るとまことしやかに囁かれていますが、これは全くの誤解であることを説明しました。正しい量と食べ方を守れば、ナッツはダイエットの強い味方となってくれるはずです。
高カロリーですが、「食べ方次第で太らない」というのが正解です。適量(1日25〜30g)を守り、素焼き・無塩タイプを選べば、ダイエット効果が期待できます。


