ヒルドイドローション50g|特徴や効果、副作用について解説します

2021.9.14
お知らせ

ヒルドイドは、高い保湿効果を特徴とする薬です。乾燥性湿疹やアトピー、キズ跡の改善など、数多くの治療に使われています。

今回は、そんなヒルドイドのローションタイプについて、特徴や使用方法、注意点を解説します。

ヒルドイドローション50gとは

ヒルドイドは、高い保湿効果のあるヘパリン類似物質を主成分とした薬です。アトピーや乾燥性湿疹に有効な保湿剤として処方されています。

最近では、有名人がその保湿力の高さについて発信したことから、注目を集めています。

ヒルドイドにはいくつか種類があり、症状や患部にあわせて使い分けることが可能です。

  • クリーム
  • フォーム
  • ローション

なかでも、ローションタイプは、サラッとしたテクスチャーでベタつきがないのが特徴。化粧水のような感覚で、頭皮など毛の密接した部位にもお使いいただけます。

軟膏タイプについてはこちらのコラムで紹介しています

ヒルドイドローション50gの効果

水分を吸収し角質に付与する働きを持つヒルドイドは、持続的な保湿効果が期待できます。

ほかにも、ヒルドイドローションを使うことで得られる効果には次のようなものが挙げられます。

  • 保湿効果
  • キズ跡の治療
  • 血行促進

1つずつ詳しく解説します。

①保湿効果

ヒルドイドは高い保湿効果が特徴です。ヒルドイドの有効成分であるヘパリン類似物質は、水分を吸収し、周りの角質に付与する働きを持っています。

乾燥肌やアトピー症状の改善に有効な薬として処方されることが多いです。

②キズ跡の治療

キズ跡や炎症を抑える際にもヒルドイドが有効です。

主成分であるヘパリン類似物質には、保湿効果の他に血行を促進する作用もあります。血液の流れをよくすることで、キズ跡の治療促進や炎症を鎮める効果があります。

③血行促進

血行を促進する作用のおかげで新陳代謝がアップするのも、ヒルドイドが持つ効果の1つです。

血行不良による痛みの改善や、辛いしもやけなどの症状にも効果があります。

こんな方におすすめ

ヒルドイドローションは以下に当てはまるような方におすすめです。

  • しっかり保湿がしたい
  • 頭皮の乾燥が気になる
  • ベタつきのある保湿剤が苦手
  • 広範囲に使いやすいものを探している
  • 乾燥による肌荒れ・肌トラブルに悩んでいる

ヒルドイドローション50gの使い方

ヒルドイドローションは、化粧水のようなテクスチャーをしており使いやすいのが嬉しいポイントです。

使用する際は1円玉サイズくらいを手のひらにとり、キズ跡や乾燥が気になる部位に塗布してください。使用回数は症状により異なりますが、1日1~2回が基本です。

ヒルドイドローション50gを使用する際の注意点

乾燥による肌トラブルやキズ跡の改善に有効なヒルドイドローションですが、正しく使用しないとかえって症状を悪化させてしまう可能性があります。

ヒルドイドローションを使用する際は、以下の注意点に気を付けて使いましょう。

  1. 傷口や切り口には使わない
  2. 化粧水や乳液代わりとして使うのはNG

①傷口や切り口には使わない

キズ跡の改善に効果のあるヒルドイドローションですが、傷口や切り口には直接使わないようにしてください。ヒルドイドロには血行を促進する作用があり、出血を助長してしまう可能性があります。

傷の炎症が落ち着いた後に使用しましょう。

②化粧水や乳液代わりとして使うのはNG

ヒルドイドは、乾燥による肌トラブルやアトピーなどの改善のために処方される薬剤です。一般の方が保湿力の高い化粧水や乳液代わりに使用するのは控えましょう。

有名人が「ヒルドイドには保湿効果がある」と発信したことで、美容目的でヒルドイドの処方を求める人が増え話題になりました。

しかし美容目的の使用は本来の用途とは異なり、適切な効果が望めないほか副作用が生じる可能性もあります。

当院のヒルドイドローション50g

当院では、マルホ株式会社により製造されているヒルドイドローションを処方しています。

製品名ヒルドイドローション0.3%
成分ヘパリン類似物質、グリセリン、白色ワセリン、スクワラン、セタノール、還元ラノリン、セトマクロゴール1000、モノステアリン酸グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、カルボキシビニルポリマー、ジイソプロパノールアミン
内容量50g

参考:添付文書「ヒルドイドローション0.3%」|マルホ株式会社

先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック)との違い

病院で処方してもらえる薬には「先発医薬品」と「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」の2種類があります。

先発医薬品後発医薬品(ジェネリック医薬品)
日本ではじめて厚生労働省に承認されたもの開発した企業は特許申請を行い、その後20~25年にわたり独占的に製造、販売ができる先発医薬品の特許期間が満了したあと、同じ成分を使って製造されたものゼロから開発する必要がないので、比較的お手頃な価格で手に入る

クリニックによって処方している種類が異なるため、医師の説明を聞いた上でご自身で選択しましょう。

なお、当院で処方しているヒルドイドローション0.3は、マルホ株式会社によって製造されている先発医薬品です。

よくある質問

ここでは、ヒルドイドローションに関するよくある質問とその回答をまとめて紹介いたします。

Q. 顔の保湿に使っていいですか?

ヒルドイドローションは、顔にもお使いいただけます。気になる乾燥だけではなく、マスクの着用による肌荒れにも有効です。

Q. 副作用はありますか?

稀に、かゆみや赤み、発疹、皮膚炎などの副作用が起こる場合があります。

異常を感じた際には使用を中止し、医師に相談してください。

Q. ヒルドイドローションが使えない人はいますか?

血友病や血小板減少症など、出血性の血液の病気のある方は使用いただけません。

また、じゅくじゅくした傷口、やけどや水疱などがある箇所への使用はお控えください。

Q. 市販品との違いはありますか?

市販薬にも、ヒルドイドと同様にヘパリン類似物質を含んだものはあります。配合率も、100グラム中0.3%と同じですので、処方されるものと同様の効果が期待できます。

一方、医薬部外品にもヘパリン類似物質を含んだものはありますが、濃度が市販薬や処方されるものとは異なります。

料金メニュー

当院で取り扱っているヒルドイドローションのメニューおよび料金は以下のとおりです。

ヒルドイドローション50g1,650円(税込)

まとめ

ヒルドイドローションは、保湿効果のほかにも血行促進による痛みの改善や新陳代謝アップ、キズ跡の治療などさまざまな効果が期待できる薬です。

特に、ローションタイプのものはサラッとしたテクスチャーが特徴で、頭皮のように毛の密接した部位や幅広い部位への塗布に向いています。

当院でもヒルドイドローションを取り扱っておりますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。

参考:

くすりのしおり | 患者向けわかりやすい情報

マルホ 医療関係者向けサイト

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